前回までのあらすじ
影虎達が通う東雲高校3−Eに、中国人・王 舜臣(ウォン・スンシン)が突然 転入してきたのであった。
王 舜臣の姿がイメージできない方は、前作・『新しい風 ACT ?』にイラスト画像があります。
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『新しい風 ACT ?』
Written & Produced by G―X
キンコンカンコン……
――昼休み――
突然の転入生・王 舜臣。
まぁ、転入生と言えば、入学初日はどうなるかは、ほぼ決まってる。
生徒X:「ねえねえ、ウォン君!
中国のどんなところに住んでたの?」
生徒Y:「いつから日本にいんの?」
生徒Z:「やっぱり日本語教室とか通ったのか?」
教室の一角に人だかりができている。
もちろん、その中心にいるのは彼である。
王 :「エート…… はい、はい……」
要は質問攻めにあってるというワケだ。
そして、群がってるクラスメイトからやや離れた場所でその様子を眺めている者達もいた。
桐谷:「おー、おー。
休み時間の度に群がっちゃて」
由姫:「ふふふ、さすがに大人気だね」
桐谷:「ま、転入生の宿命だろ」
影虎:「ましてや異人となれば、話のネタは山ほどあるでござろうからな」
最初に話した相手ということもあって、影虎・由姫・桐谷の3人も気になるようだ。
そして、肝心の王 舜臣はと言えば、相変わらず穏やかな笑顔で対応していたが、やはり少しは戸惑っているようだ。
強制的に与えられた話題を何とかこなしている、と言った感じだろうか。
ふと見ると、教室の外にも何やら人だかりができていた。
どうやら、他のクラスにも転入生の噂が伝わって、覗きに来ている生徒達のようだった。
話を戻して、群がってる様子を眺めていた影虎達だが、戸惑っている王 舜臣を、やはり見るに見かねているようだ。
さて、どうしたものか?
??:「へー、あの人がウワサの転入生?」
影虎:「うおっ!?」
突然背後から元気な声が。
振り返ると……
桐谷:「お、高遠」
七緒:「やっほー、影虎、秋乃、藤堂さん」
そこにいたのは高遠七緒だった。
影虎:「七緒… 突然驚かすなでござるよ。
それに、ここはE組でござるぞ」
七緒:「あはは、カタいこと言わないっ!
もう昼休みなんだから、いいじゃん」
高遠七緒――――3年A組。弓道部部長。
影虎との一件以来、少しぎこちなくなっていたが、今ではそれもほとんどなくなり影虎とも仲のいい友達に戻っていた。
影虎との間に何があったかは誰も知らない。
由姫は何かあったのでは、と思っていたが、七緒の持ち前の性格で由姫と七緒の2人もうちとけ、
気軽に話せる友人と呼べる程までになっていた。
そして最近では影虎・由姫・桐谷・小野・上条・生駒と一緒に行動するのが日常になっていた。
おっと、話を戻そう。
七緒:「それで、あの人がウワサの?」
由姫:「うん、そうだよ。
王 舜臣さんっていうんだって。
中国人なんだよ」
七緒:「へー、ウォン・スンシン……」
桐谷:「ま、いいさ。
そろそろ昼にしようぜ」
影虎:「そうでござるな」
七緒:「あ、それじゃあさ!」
影虎:「どうしたでござるか、七緒?」
七緒:「ウォン君も誘って一緒に食べようよ!
なんか、困ってるみたいだし」
影虎:「え!?」
七緒:「ちょっと助けてくるね〜♪」
そう言うと七緒は足早にウォンのまわりにできた人だかりにまったくためらわず向かっていった。
七緒:「ちょっとどいてどいて、ごめんね〜。」
生徒XYZ:「お、おい 何だ?」
七緒:「ねぇ、ウォン君!
向こうで一緒にお昼食べようよ! 影虎達も一緒だからさ!! ネ?」
王 :「え?
あ、はい… いいんですか?」
七緒:「うん、もちろんいいよ!
行こ行こ!」
そう言うと、七緒はウォンの手を引いてあっさりと群がりの中から出てきた。
影虎:「うーむ…… あそこまでいくと才能すら感じるでござるな、七緒は」
由姫:「ホントすごいよね〜」
七緒:「ただいま〜♪」
桐谷:「おかえり…… って言うのも変だけどな」
一方、後に残された質問攻め軍団は突然の拉致(?)にあっけにとられていた。
その様子も七緒にはまるっきり眼中になかった。
王 :「いやー どーもすみません、助けてもらって。
ありがとうございます、ホントに」
ぺこぺこ
七緒:「ううん、いいのいいの。
あ、あたし3―Aの高遠七緒ってゆーの、よろしくね〜!」
王 :「高遠七緒さんですか。
私は王 舜臣と言います。
こちらこそよろしくお願いします!(^^)」
由姫:「2人とも、仲良くなるの早いね〜」
影虎:「というより、自己紹介するのと昼食に誘う順番が普通逆ではござらぬか?」
感心してるのか、あきれてるのか、微妙な気分で眺めてる2人であった。
小野:「おーい、影虎。 購買行こうぜ」
後ろから小野の声がする。
影虎:「ん? ああ、ちょっと待ってくれ。
ウォン殿、お主昼食は持参してるのでござるか?」
王 :「お昼ですか?
いえ、今日は何か買うつもりだったので持ってきてないです」
影虎:「左様でござるか、それなら…」
再度 小野達の方へ振り向き、コトの成り行きを説明する。
小野:「んじゃ、転入生くんも一緒に購買行くか?」
上条:「校内の案内も兼ねて、ちょうどいいんじゃない?」
王 :「そうですね、それでは御一緒させてください!」
生駒:「よし! そんじゃ行くか!」
影虎:「では姫。 ちょっと行ってくるでござる」
由姫:「うん、いつもの所で待ってるから」
このメンバーでは、近頃 女子メンバーは昼食持参、男子メンバーは購買で昼食を買って、
その後どこかで集まって一緒に食べるという風なルールがいつのまにやら出来上がっていた。
“みんな一緒に食べたほうが楽しいしおいしいから”という、由姫のフレンドリーな一言から始まったらしい。
* * *
――屋上――
由姫:「あ、影虎〜 こっちこっち!」
影虎:「姫〜。 お待たせいたし申した」
購買からの買い出しを終えて男子メンバーが向かった先は高校の屋上だった。
屋上と言っても、イスもあるし、広いテーブルも設置されてるので、天気のいい日は昼食スポットとして最適だった。
イスやテーブルはもともと天文部のために設置されたらしい。
王 :「へー、こんな気持ちいい場所でお昼食べれるんですか〜。
いいですねー!」
ウォンは何やら感動していた。
小野:「はっはっは、この場所を昼食スポットとして発見したのは俺なんだぜ!」
影虎:「別に自慢するようなことじゃないでござろう…」
他愛の無い話をしつつ、昼食の席に全員がそろう。
由姫:「それじゃ、食べよっか」
七緒:「そうだね!」
全員:『いただきま〜す!!』
TO BE CONTINUED……
―――あとがき―――
G―X:「Yeah〜〜〜〜!!
皆さんお久しぶりです! G―Xでございます!!
やっと始まった長編なのに、なかなか続かなくて申し訳ありませんでした!
さて、今回のゲストは・・・・・・?」
七緒:「もちろんあたしでーす! 高遠七緒でーす!!」
G―X:「はい、あとがきコーナーへ、ようこそ七緒さん!
来てくれて感謝です!」
七緒:「KAGETORA二次小説初登場〜♪
嬉しいー!!」
G―X:「出そうと思いつつ、なかなか出せなくてすいません。
なんか、タイミングが合わなくて…。
でも、これからはメインメンバーですから!」
七緒:「ホント!?
よかったぁ〜!!
本編では7巻以来出番ないし……寂しかったよ〜」
G―X:「KAGETORAファンの間では結構人気あるんですけどね。
再登場を願う声も多いということもあって、小説でデビューさせました!」
七緒:「そーなんだ。
じゃ、これからは活躍できるように頑張ります!!」
G―X:「ぜひ、そうなるように努力してください。(書くのは僕なんですけど)」
七緒:「それじゃ、本題に戻して、今回の感想は?」
G―X:「ああ、それなんですけど……
本当だったらもっと話進めるはずだったんですけど、どうゆうワケか、ほとんど進まなかったんですよ」
七緒:「そう言えば… 字数の割にあんまり時間たってないね。
ウォン君が転入してから昼休みまでだから…… 3、4時間くらいかな?」
G―X:「そうですね、そのくらいです。
自分でも書いてて『アレ? なんかいつの間に長くなってる…なんで?』
気づいたらそんな感じでした」
七緒:「何でって…… 余計なこと書きすぎなんじゃないですか?」
G―X:「・・・・・・・・・・・(・・;)」
七緒:「・・・・・・・・・・・(;一_一)」
G―X:「・・・さてと、次の話書かなきゃ♪」
七緒:「努力してくださいね」
G―X:「ハイ・・・。
あ、でも、キャラクター達の会話コミュニケーションは
書いてて楽しかったし、結構うまくいったかな、と思います」
七緒:「うん、そうかも。
前回より台詞増えたし、簡単な台詞ばっかりじゃなくなったかな」
G―X:「とまあ、お誉めの言葉ももらったことですし、この辺で!」
七緒:「これから、一体どうなるのか!?
ウォン君と影虎達の未来は如何に!?」
G―X:「それは僕のセリフのはずだったんですが、先を知りたい方はぜひ続きを読んでください!!」
七緒:「なんかCMみたいだけど、そーゆーことです!」
G―X:「読んでくださってありがとうございます!
感想・リクエストは掲示板の方へお願いします!
今回のゲストは高遠七緒さんでした〜!!」
七緒:「読者の皆さん、ありがと〜〜!!
次回もお楽しみに〜♪
さて、部活行こッと!!」
G―X&七緒:「「これからも『新しい風』をよろしくお願いしまーす!!」」
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