前回までのあらすじ〜。
影虎達が通う東雲高校3−Eに、中国人・王 舜臣(ウォン・スンシン)が突然 転入してきて、
"影虎・由姫・桐谷・七緒・小野・上条・生駒・ウォン"のメンバーにて、
屋上でランチタイムとゆーコトになったのであった。
それではご覧あれ!
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『新しい風 ACT ?』
Written & Produced & Powered by G―X
――昼休み・屋上――
影虎・由姫・桐谷・七緒・小野・上条・生駒 そして、王 舜臣という
8人のメンバーでのランチタイムが始まった。
桐谷:「んで、ウォンは何買ってきたんだ?
ここの購買初めてだろ?」
王 :「ああ、それが、購買に行ってもどれがいいのかわからなくて…。
小野さんに選んでもらいました」
小野:「俺は購買はもちろん、校内のことはすべて知り尽くしてるからな」
王 :「そーなんですか、凄いですね」
小野:「いや… 半分冗談だけどな」
微妙な笑みをうかべる小野であった。
王 :「それで、"やきそばぱん"と"かれえぱん"と"あんどおなつ"、
それと"みるくてぃい"
というのを選んでもらいました」
七緒:「定番だね」
由姫:「いいセレクトだと思うよ」
他愛ない話をしつつも、食事は進む。
もぐ もぐ
由姫:「ねぇ、影虎」
影虎:「何でござるか、姫?」
由姫:「そのおにぎり何?」
影虎:「"天むす"というものらしいでござる。
なかなか美味いでござるよ」
"天むす"(てんむす)
―――塩味を効かせた海老の天ぷらを具にしたおにぎり。
名古屋の名物として知られている。
G―Xの話でも、なかなか美味い。
……が、普通購買には置いてないと思う。
七緒:「↑そんなの購買にあったっけ?」
上条:「今日から新しく入荷したらしいぞ」
一方・・・
王 :「このパンおいしいですねー」
ウォンはと言えば、幸せそうな顔をして焼きそばパンを食べていた。
生駒:「マイペースなヤツ…」
王 :「あれ? そういえば、なんで影虎さんはおにぎりだけなんですか?」
他のメンバーは弁当持参の由姫を除いて、ほとんどパンだけである。
影虎:「いや、拙者どうもパンは口に合わないのでござるよ」
上条:「飲み物も日本茶だけだしな」
王 :「はぁ、そうなんですかぁ」
感心したようにうんうんとウォンはうなずく。
桐谷:「そうなんですかって… それで納得するのか?」
王 :「これも日本の文化かと思いまして」
小野:「いや、なんか違わないかソレ?
あるイミそうかもしんないけど…」
小野が苦笑いする。
影虎:「拙者も別に、文化とか、そこまで深くは考えておらぬよ」
王 :「そーなんですか、すいません」
由姫:「くすくす… なんか面白いね、ウォンさんって」
影虎:「どこかズレてる気もするでござるがな」
* * *
食事終了。
食べ終わって、飲み物を飲みながらくつろいでるところだった。
由姫:「ところで、ウォンさん」
王 :「何ですか?」
由姫:「ウォンさんって、中国のどんな所に住んでたの?」
七緒:「あ、あたしも聞きたいな」
王 :「ああ、私はずっと黄山(こうざん)という所に住んでたんです」
小野:「・・・?
コウザン?」
聞きなれない地名に一同首をひねっている。
まぁ、外国の地名なのだから当然といえば当然か。
由姫:「黄山って、あの世界遺産にも登録されてる有名な山のこと?」
王 :「そうです、よくご存知ですねー」
『オォオ〜〜〜〜〜〜〜〜!』
由姫とウォンを除く一同から感嘆の声が上がる。
影虎:「さすがでござるなー、姫」
桐谷:「成績トップクラスだもんな」
なでなで
桐谷:「くすぐったいよ、秋ちゃん」
感心した桐谷が由姫の頭をなでている。
由姫:「それで、黄山って『天下の名勝、黄山に集まる』
って言われてるぐらいすごい景勝地なんだって」
王 :「いやぁ、山や谷ばかりで、ほとんど何も無い所ですけどね。
ちなみに、中国では"ホワンザン"と読みます」
影虎:「ふむ。
そこが、どうゆう所か今イチよくわからぬが・・・
拙者の故郷もそんな感じでござるよ」
王 :「そうなんですか。
なんていう所なんですか?」
影虎:「"風雷の里"でござる。
拙者達 風雷の忍びの本拠地でござるよ」
王 :「・・・・・・!?
"フウライ"・・・・・・・・・?」
その言葉に、ほんの一瞬ウォンの表情に変化が見えたようだった。
だが、周囲の者はその変化に気づくことはなかった。
由姫:「そう。
私も行ったことあるんだど、綺麗な所だよ」
王 :「へぇ〜」
七緒:「それじゃ、今は何処に住んでるの?」
王 :「ああ、今は、この学校から少し歩いたところにあるアパートに暮らしてます」
小野:「もしかして、一人暮らしとか?」
王 :「ええ、そうですよ」
生駒:「へー、スゲー」
七緒:「影虎も一人暮らしでしょ?」
影虎:「まぁ、そうだが・・・・・・ 拙者の場合は離れでござるしな。
しかも、最近やっかいな同居人が1人増えたでござるし・・・・・・」
微妙に顔をしかめる影虎の脳裏にあの男の顔が浮かぶ。
由姫:「それじゃ、ウォンさん。
お父さんとか お母さんは?」
続いて由姫の質問。
王 :「家族は、父と母なんですが・・・
母は、中国で料理店を開いています」
由姫:「へーっ、スゴいね〜。
プロの料理人なんだ」
王 :「そんなとこです」
小野:「んじゃ、お父さんの方は?」
王 :「ああ、父は・・・・・・
写真家で、世界中を周っています。
だから、ほとんど会えません」
ウォンの声がわずかに低くなったようだった。
だが、すぐに活き活きした様子で喋り始めた。
王 :「実は、日本に来たのも、父から日本の話をよく聞かされてて、
私も興味を持つようになったからなんです。
色々な国の話を聞かされましたけど、日本は特に絶賛していたので
ずっと来てみたかったんですよ」
桐谷:「ふーん、そうだったのか」
一同、なるほどという顔をしてうなずく。
愛国心などは無くても、自分の住んでる国にこうやって絶賛して、喜んで来てくれると、悪い気はしないものだ。
七緒:「じゃあ、ウォン君。
せっかく来た日本だし、一緒に楽しい思い出たくさん作らなきゃ!」
王 :「ええ、ぜひそうしたいです」
由姫:「私達でよければ、いくらでも付き合うよ。
ね、影虎」
影虎:「もちろんでござる」
桐谷:「中国の話も聞いてみたいしな」
王 :「皆さん・・・」
じ〜ん と感動した様子だ。
小野:「んじゃ、改めてよろしくってワケだな。
小野秀明だ。
一応、剣道部だ」
そう言って、手を差し出す。
王 :「はい、こちらこそよろしくお願いします」
上条:「上条紘樹。
下の名前も覚えてくれよ?」
王 :「もちろんです。ちゃんと覚えますよ」
生駒:「生駒諒平だ。
日本のファッションなら自信持って教えられるぞ」
王 :「はい、色々教えてください」
ウォンも1人1人に手を差し出して、握手してまわる。
七緒:「高遠七緒!
弓道部部長やってます! 仲良くしようね」
王 :「ありがとうございます。 仲良くしてください」
桐谷:「桐谷秋乃だ。
さっきも言ったけど、剣道部副部長。
まっ、とりあえずよろしくな」
王 :「はい、とりあえずよろしくお願いします」
ちょっとおかしい日本語も混ざっている。
由姫:「えっと、藤堂由姫です。
頑張って良い思い出作ろうね」
王 :「そうですね。 頑張りましょう」
そして、最後に・・・・・・・・
影虎:「風間影虎でござる。
姫に仕える風雷の忍びでござるよ。
よく日本に来てくれた。 歓迎するでござる」
王 :「本当に嬉しいです・・・・。
日本に来れて本当に良かったです。
シェーシェーダアジャー
謝謝大家〔みんなありがとうございます〕!!」
ウォンの眼は少しウルんでいた。
由姫:「わ、中国語しゃべった!」
この少年とはうまくやれそうだ・・・・。
その場の全員がそう思った。
もはや、ウォンと影虎達の間の壁は消えていた。
TO BE CONTINUED……
―――あとがき―――
G―X:「I'm・・・・・・Ba――――――――――ck!!
受験も終わって僕にも春が戻って来ました!
実に・・・約半年振りにNovel更新できました!!
待たせてしまったことを深くお詫び申し上げます」
小助:「ウキキ」[まぁ、その辺にしておけ。
今回のゲストは小助だ]
G―X:「はい、来てくれてありがとうございます。
さてさて・・・ 今回からはまたパワーアップさせました。
Wordで小説を書いてます」
小助:「ウキッキー」[文字の大小とか、色々アレンジできるようになったぞ]
G―X:「でも、久しぶりということで、若干長くなってしまいました。
王 舜臣の話はちょっとずつ進められましたけどね」
小助:「キキ」[時間経っても未熟なのは変わってないな]
G―X:「でも、久々に書いててスゴい楽しかったです」
小助:「ウキッキ。 [それはそれでいいけどね。
キ、キッキー」 じゃあ、今回の評価は?]
G―X:「えーと、見てわかるように、
王 舜臣の話を進めること&彼がみんなとうちとけること
が、今回の課題でしたが・・・・・・ コレが意外と難しい。
メチャクチャ大変でした」
小助:「キ。 [確かにな。
ウキキキキッキ。 1人1人自己紹介して握手するシーンなんかは楽じゃない。
キーキー」 しかも王を除いたら7人]
G―X:「僕は、オールキャストの話とか割と好きなんです。
だから、1話に出てくるキャラの数は多くなると思います」
小助:「ウキーッ!(怒)」[小助は出てないぞ!(怒)]
G―X:「いや、だって今回は舞台が学校じゃないですか。
次回あたり出ると思いますから・・・ネ?」
小助:「キキ・・・」[そうしてくれ]
G―X:「でも、書いてて思ったんですけど、やっぱりKAGETORAはいいね〜」
小助:「ウキ、キッキキッキ。 [うむうむ、小助と影虎と姫が頑張ったお陰だな。
キーキキキー」 連載は終了したが、小説でも活躍するぞ]
G―X:「あ、1つ補足すると、王 舜臣が最後に話した言葉は、
横に書いてあった訳の通りです。
彼は時々中国語を口に出してしまうことがあるみたいですね」
小助:「キキキ、キ・・・」[みたいですねって、他人事か・・・]
G―X:「それでは今回はこの辺で!
読んでくださってありがとうございます〜!」
小助:「キ、ウキウキキ」[おい、大事なこと伝えるの忘れてるぞ]
G―X:「ああ、そうでした!
感想・リクエストなんですが、サイトが新しくなったので、
今回からは"KAGETORA用の掲示板"の方へお願いします。」
小助:「ウキッキー。 [読んでくれた皆様に感謝です。
キーキッキウキ。 連載終了しても忘れないでね。
キキ、ウキー」 さて、影虎の所に戻るか]
G―X:「これからも『新しい風』をよろしくお願いしますッ!!」
小助:「キッ!!」[しますッ!!]
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