「空手道は漢のロマン?! 第二話」          「抜忍」さん作


簡単なあらすじ
前回の話を読めば解る。
・・・・・・冗談です。

あらすじ
ちょっとした騒動で影虎と由姫は1人の少年空手家と出会った。
その少年は影虎達と同じく17才で、1人武者修行に来ていた。


空手道は漢のロマン?! 第二話


「飛鳥 拳(あすか けん)でござるか。なぜ東京に?」
「言っただろ?強くなるために修行中だって。ってかそれより早く着替えろよ」
飛鳥は影虎の忍装束を指した。
「ん?ああ、そうでござるな」
シュッ
影虎は一瞬で制服に着替え終る。
飛鳥はすこしの間固まり、影虎の体をじーっと見て影虎に詰め寄った。
「なぁ、今のどうやった?早すぎて見えんかったぞ」
「企業秘密でござる」
「そんなことよりどうして東京に来たの?」
二人の間に由姫が割り込み話を戻した。
「俺が東京に来たのはある道場を探してるんだ」
「ある道場?」
「ああ、その道場の名は確か、藤堂流古武術道場だったけかな?」
「「え?」」
影虎と由姫は互いに顔を見合わした。
この漢つまり飛鳥 拳は藤堂 由姫の家に用があると言うのだ。
そんな二人の様子を飛鳥は問い掛けた。
「どうした?まさか知ってるのか?」
「え〜っと、うん。家だから」
「へ?」
「あのね、そこ私の家なの」
「えっ!ホンマに?!」
「う、うん。あっ!自己紹介が、まだだったね。私、藤堂 由姫です」
「拙者は姫の指南役の風間 影虎でござる」
飛鳥はしばらく呆然としていたがガッツポーズをとった。
「よっしゃ〜!やっと見つけた〜!なぁ、あんた連れて行ってくれよ」
「え?」
「アンタの家だよ!」
「お主、何用でござるか」
「あぁ?格闘家が他門でやることってたら1つやろ」
「道場破りでござるか」
「そぅ。それしかないだろ」
「どこで藤堂流のことを聞いたでござる。」
「今まで色んなとこ回ったんだ。でもほとんどの道場は「ウチは相手にせん」と
か言ってきてな。
んでも一分のとこはしてくれたんだ。「ケガしても良いなら掛かって来い」とか
言ったわりには大したこと無くて。
んで皆して言うんだよ「強いヤツとやりたいなら、東京の藤堂流古武術道場に行
けってな」
「なるほど。それで来たとゆうわけでござるか」
「まぁ、その道場なら少しは楽しめるかもと思ってな」
「もぅ、充分でござる。お主を藤堂家に連れて行くわけには行かぬでござる」
「あ?どぉゆうことだ?」
「お主のような戦闘抂が行くところではないでござる」
「ならお前が相手してくれるのか?」
「命は大切にするものでござるぞ」
「誰に口聞いてんだ?」
二人は臨戦体制を取りつつ間合を計った。
お互いに隙あらば叩き潰すつもりだ。
「止めて!」
二人の間に由姫が割り込む。
「姫!」
「影虎待って!飛鳥さんでしたよね?案内します」
「へ〜話がわかってるなぁ」
「姫!何を!」
「この人はいずれ家に来ると思うの。それに理由はどうでも、わざわざ訪ねて来
たんだよ?」
「しかし」
「大丈夫。責任は私がとるから」
「その時は拙者もご一緒いたす」
「ありがと。それじゃこっちです。」

藤堂家

「私か藤堂家現頭首 藤堂 沙耶(とうどう さや)です」
「大阪から来た、飛鳥 拳です」
「飛鳥さん。あなたが来た理由は大体解りました」
「なら、話は早い。試合相手を呼んできな。俺は女性を殴る趣味はないんで」
「いいえ。あなたとは立ち会う者はいません」
「は?」
「あなたと勝負する門下生はいないと言ってるんです」
「なら、誰がするんだ?アンタか?それともあの忍者か?それかあの娘さんか?

血走った目で飛鳥は睨み突けた。
「率直に言いましょう。試合はしません」
飛鳥は怒りを表に立ち上がった。
「ふざけるな。・・・ふんっ。結局ここも口だけか。まぁ、あのトロそうな娘さ
んじゃここもたかがしれてるよな」
飛鳥はその部屋にいる沙耶、影虎、由姫を冷やかな目で見下ろした。
由姫の顔は曇り、影虎が立ち上がった。
「貴様!」
「影虎!待ちなさい!」
沙耶も立ち上がり飛鳥と向かい合う。
「そこまでおっしゃるのなら、私が相手をいたします」
「俺はさっきもいったが女性を殴る趣味はないぜ」
「あら?いざとなれば言訳?あなたこそ口程にも無いわね」
「なら遠慮なくいくぜ!」
飛鳥は左足を半歩踏み出し腰のひねりを咥えた右正拳突きをだす。
沙耶はその右拳を左手で右にさばくと同時に右手で飛鳥のアゴをさわった瞬間。
飛鳥は後方に勢いよく吹っ飛んだ。
「空手に限らず武術とは本来、敵を殺すための手段です。しかしその経過をさか
のぼれば護身がモットーです。
何かから身をあるいは誰かを守るための力が本来の武術です。そして戦国時代守
るだけでなく殺すためにも使われるようになりました」
飛鳥が身を起こした。
「何がいいたい?」
「あなたは確かに強いかもしれませんが本来の武術を忘れてるため、格闘家でも
武術家でもありません」
「俺に守りがないと」
「突っむだけでは武術と言えません」
「へっ。俺に守りなんていらん!前進勝利が俺のモットーだ!」
飛鳥が再び跳び掛かった瞬間沙耶は足払いし、飛鳥はそのまま背中から地面に叩
きつけられた。
そして沙耶が飛鳥の水月(みぞおち)を掌底で叩き、飛鳥は気を失った。
「あなたは、格闘の腕より人間性を養う必要があります。そうすればきっと、
もっと強くなれます。影虎」
「はっ!」
「しばらく彼をここに置きます」
「はっ?」
「しばらく面倒をみてあげなさい」
「ご頭首!?」
「良いですね?」
そのまま沙耶は部屋を出て行った。
(いったいどうなるでござるか?)

つづく


あとがき

はいどうも〜
え〜っと今回のゲストは兄貴とかぶるんですが藤堂 由姫さんです。
「こんばんは〜」
おぅ!由姫ちゃん。好評だったんで第二話書きましたぜぃ。
「ん〜。でも苦手って人も居たよね〜」
う゛っ! それは言っちゃお終いよ。
「今回の内容についてだけど、何だか辛いな〜」
えっ!ああ、すんませ〜ん。飛鳥がよけいなことを。
実は事情がありまして、まぁ、わかった人もいるかも知れませんが飛鳥はちょっ
と人間として未完成です。
「うん。確かに」
その飛鳥が人間として、また1人の格闘家として進歩していく予定です。
「進歩しなかったら私って言われゾンだよね?」
う゛っ!笑顔でさらっと言わないで〜
ちなみにこの話を読んで飛鳥が嫌いになった人もいるかも知れませんが長い目で
見てやってください。
「うん。でもお母さんってやっぱり強いね〜」
うん。本編ではあまり強さが書かれてないけど本気になればってこと書きたく
て・・・
「じゃぁ、飛鳥さんは噛ませ犬ってこと?」
う゛っ!さらっと痛いことばかり言うね
でも飛鳥は自分のことばっかで回りが見えてないってことを言いたいんですよ。
「へ〜。あ!そろそろ戻らなきゃ」
うぉ!もうそんな時間か!
「うん。これからも頑張ってね」
まかせろぃ!
ってことでまた掲示板に感想等よろしくね〜
あ!そうそう!由姫ちゃん1つやりたかったことがあるんだよね〜
「ん?な〜に?」
ふふふふふ・・・悪代官ゴッコだぁ!
良いではないか、良いではないか
ブスッ!
ぐはぁ!また吹き矢が・・・ガク
「え〜っとそれじゃぁ、これからもよろしくね〜」



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